介護・福祉事業者向け業務管理システム「福祉の森」: コラム

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第6回 認知症の周辺症状に思うこと

認知症の方への対応で困難を経験することの一つに「認知症の周辺症状」があります。BPSD(Behavioral and Psychological Symptoms of Dementia)とも言いますが、 認知症に伴う行動障害と精神症状を指し、徘徊、焦燥、拒絶の行動や、不安、抑鬱、不眠、せん妄、妄想、幻覚等、様々な症状を言います。原因は色々あげられますが、老化に伴う身体機能の衰え、心理的、社会的な不安、性格も含めて周囲への不適応で引き起こされるものであり、この中に、周りの無理解、不適切な対応も原因として含まれます。

ですから、「認知症の方へのケア」が良いものであれば周辺症状の強い方が非常に落ち着いていく場合もあり、逆に不適切なケアであれば余計に周辺症状を悪化させてしまいます。 認知症のケアに関わっている人は一生懸命やって、その上で「山田さんは、人に手を出し暴力行為がある」とか「人の食事に手を出して食べてしまう」、「イスを突然立って歩いてしまって危険」などと言うことがあります。しかしよく調べてみると、例えばエレベーターに乗っている時、他の人が乗り込んできて自分の近くに来るのを危険と感じ自己防御で手をだすことをケアのする方が「暴力行為」と表現していたり、「自分の前に用意された食事は当然食べて良い」と思って手をだすと、「人の物を取って食べてしまう。」と言い、「自分は用事がある、あるいはのどが渇いたから水が飲みたい、トイレに行きたい。」と思って立つと「突然立ってしまって、危ない。」とケア提供側が勝手に思っているのかもしれません。

自分の親でもない他人に愛情と細やかな気遣いをし、事実を正確に理解しながら適切な対応を行う、そして労を惜しまず関わる、そうした一連の行為を通して認知症のおとしよりの笑顔が増えていくことに満足感と幸福感を感じることができる、それが「認知症ケア」の醍醐味だと私は思うのですが・・・・。

医療法人ゆりかご  山田思鶴



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