介護・福祉事業者向け業務管理システム「福祉の森」: コラム

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第4回 認知症における認知リハビリテーションの実践

皆様いかがお過ごしですか。ここ長野県においても冬らしい寒さが身にしみる日があったかと思えば、コートもいらないような日もあります。地球温暖化がこのように年々進んできますと、近々の10年後でもどのようになってしまうのだろうと心配にもなります。

今回は「認知リハビリテーション」のお話をさせていただきます。ちょうど今から10年ほど前、はじめてグループホームを開設したときのことです。その当時は自分が施設長をやっていた「老人保健施設」や、その他の「特別養護老人ホーム」は「大型施設」ということで「施設に入れると寝たきりになってしまう、お年寄りにとって家庭だけが一番良い」などと言われていた時期でもありました。したがって自分の責任で運営していくグループホームの「質」を確認しながら、だめなところがあればそれを改善していかなくてはならない、施設で寝たきりになると言われては絶対いけないと思っておりました。

開設6ヶ月間は、お年寄りの気持ちや、したいことが日々で実現できることを一番に「普通の暮らしぶり」のケアをしておりました。気がつくと周辺症状は落ち着くのですが、身体機能、特に歩行などのADLが低下するのがわかったのです。同時期、デイ・ケアでは運動をはじめ歌や様々のレクレーション、外出活動を毎日おこなっておりました。このくらいでいいだろうとは思ったのですが、それでも、もっとお年寄りがお元気にいきいきと毎日を暮らしてほしい、そのために医学的による方法論があるのだろうかと、ためしに「任意選択性作業療法」を上乗せでおこなってみました。お年寄りに、自分がしたい活動、若いころからのしてきた活動を行っていただいたのです。

お年寄りの皆さんは「運動」「買い物の計画を立て買い物をして、料理を作る」「野菜をつくる」「いままでと同じでよい」という4グループに分かれました。グループに分かれてやっていただいたら、通常の活動をおこなっているグループと比べ、作業療法を取り入れたグループはさらにADL、意欲、認知機能、周辺症状の改善傾向がみられたのです。さっそくグループホームのお年寄りに身体リハビリに参加していただくことにしました。するとあきらかに身体機能に改善がみられたのです。もちろんスタッフの皆さんがおやりになれば良いのですが、PT(理学療法士)やOT(作業療法士)の指導があるとより効果的です。

認知症における「認知リハビリテーション」とは、身体リハビリもあわせて、お年寄りに意欲の出る好きなことを提供する活動だといえるでしょう。

社団法人 全国介護老人保健施設協会 理事 山田思鶴



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